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対話型アート鑑賞ワークショップ

柄澤健介/視点の深度 ( http://lights-gallery.com/archive/2022/05/1374/ )の会場空間にて、企業様向けのを開催いたしました。

対話型鑑賞とは、目の前の作品をじっくりと観察し、自身の心の内に湧く感情や、巡る思考と向き合う、作品鑑賞方法の一つです。作品タイトル、素材、制作年、作者についてなどの情報はあえて伏せたまま、時間をかけて作品そのものと対峙することで、「よく分からない」と思考を閉ざしてしまいがちなものであっても、自身が主体となって目の前の出来事を認知し、解釈を生み出していく思考へと導かれていきます。

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当日少し早めに到着された方々から、展示全体を自由にご覧いただき、ギャラリー空間での作品鑑賞をお楽しみいただきました。皆さん集合されたところで、ワークショップの始まりです。

最初に、対話型鑑賞について簡単にお話し、これから体験することを参加者の皆さんにイメージしていただきます。それから、アイスブレイクでお一人ずつ自己紹介を兼ねてお話いただき、自身の気持ちや思考と向き合う準備をしました。

準備が整ったところで、いよいよ対話型鑑賞のスタートです。今回は、展示作品の中から一つだけセレクトし、皆さんで同じ作品を約45分間かけてじっくりと鑑賞していただきました。

まずはお一人で作品と向き合う鑑賞時間です。ここでは、皆さんの直感から作品タイトルをつけることに挑戦いただきました。お一人ずつ思い浮かべたタイトルを聞いていくと、「山の裏」「空中都市」「空に浮かぶ大陸」といった、作品の形から想起されるものなどが挙がりました。

タイトルを通して皆さんが感じ取ったことを共有したところで、もう一度、お一人で作品を観察する時間をお過ごしいただきました。じっくりと鑑賞されたのち、あたらに自身が感じたこと、思い起こしたことを皆さんでシェアしていきます。感じたことをお一人おひとりがお話され、作品を見ながら全員で視点を共有する。こうして作品を通した対話を重ねるうちに、作品の形以外にも、光と影の関係やテクスチャの違いなどにも着目しつつ、他者の視点から連想してみたり、全く異なる角度から解釈をしてみたりと、作品世界がより深く、広がりを見せていく場面がありました。

参加者の皆さんお一人おひとりのなかで、さまざまな思考が巡る時間をお過ごしいただいたうえで、最後にもう一度、お一人での鑑賞時間をつくり、再び作品タイトルを考えていただきました。対話のなかでご自身の心に残ったことや、強く感じたことと向き合いながら、皆さん真剣に、目の前の作品に集中していらっしゃいました。最後にタイトルをお聞きすると、「切り取られた世界」「見えないもの」「大地の流れ」などと、目の前の作品から、造形以上のメッセージを汲み取り解釈されたことが伺えました。

ワークショップの最後に、参加者の皆さんに感想を伺うと、

「最初は45分間で一つの作品を鑑賞すると聞いて、そんなに見ていられるのかなと疑問でしたが、体験してみると時間が経つのあっという間で、もっと見ていられると思いました。」

「普段の仕事では正解を求めて議論をすることが多いのですが、解釈に正解のない作品を見ながら対話するうちに、思ったことを発言して良いんだと感じられる安心感がありました。」

「作品を介すことで、自分の思考とより素直に向き合うことができました。また、対話のなかで、他の人との感じ方の違いに気づく過程も楽しかったです。」

といったお話がありました。

ご参加誠にありがとうございました。
次回は11月に開催を予定しております。

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