「心の動きが熱を生み、心の動線が熱を巡らせ、これまでにないユニークな創造の場所になる」
この度、office空間とkitchen、gallery(瞑想空間)を緩やかにつなげた
空間づくりに携わらせていただいた思いをお伝えしたいと思います。
今回の空間プロジェクトではHead Office/Studio #01、KARUTAの流れを汲み、
Studio #03を「ものづくりのためのアトリエ」と位置付けました。
アトリエとは、単に何かをつくるだけの作業場ではありません。
ものづくりの原動力としての「心の動き」、
そしてそれが連なる「心の動線」という目に見えないエネルギーが生まれる場所なのです。
自己を軸に据え、内面を見つめ、一人であることを愉しむ時間。
穏やかに他者と向き合い、対話し、共有することを愉しむ時間。
アートによって自己対峙が深まり、他者とゆるやかにつながり、
人の心が伸び伸びと動くことができるアトリエ空間を実現しようと考えました。
そのために、組紐作家の松島康貴、画家の森綾乃、鈴木が現地を訪れ、社員の方々の様子や、空間に漂う雰囲気を捉えて、
プロジェクトメンバーの方々から御社が培ってきた歴史や企業風土、価値観、未来へのビジョンについてお聞きしました。
その上で、今ここで感じていることや考えていることを皆でじっくり話し合いました。
その中で出てきた河合電器製作所の価値を2人の作家がそれぞれの感性によってすくい取り、
Studio #03の象徴となるアート作品を、伸びやかに制作しました。
空間コーディネートとしては、社員お一人おひとりの個性の花が開くよう、
アートとインテリアがひとつの空間の中で融合し、
皆様が温かで、心地よく、寛ぐことができるよう心がけました。
2人のアート作品と皆様一人ひとりの感性が共鳴し、
心が動きによって熱が生まれ、心の動線によって熱が巡る空間。
その温かな熱源に惹きつけられて、会社や業界の枠を超えて人々が集い、
自由な発想で、これまでにない新しいものが創造される場となることでしょう。
その熱が、Studio #03からいろいろな場所に広がり、
ものづくりに関わる皆様の豊かな人生のためのエネルギーとなって、
夢のあるわくわくとした未来につながっていくことを、切に願っています。
Lights Gallery 鈴木結加里