一期一会01

常滑焼「盤」

チャラがけ、藻がけといった技法を受け継ぎ、今に伝えるべく伊勢湾に面した海からの風が心地よい常滑の地で、大らかに職人・作家として活動。盤プロジェクトとして5名のメンバーで常滑の風土を生かし、世界基準をめざして、互いに切磋琢磨しながら、各々の個性を大切にしながら盤を製作しています。 伊藤成二さん、久田貴久さん、八木孝幸さんをご紹介します。

伊藤成二さん
自分の中にある目標の「かたち」を目指して、丁寧に作陶しています。 常滑焼の新しい何かを模索していた時に、 盤との出会いがありました。泥漿(でいしょう)から始めたのですが、焼成した際、器の縁が垂れるといったこともあり、 現在の「たたら+轆轤づくり」になりました。当初は和食用の器をイメージしていましたが、今は、モダンな暮らしをしている人や洋食にも合うようにと思っています。 常滑焼の良さを残しつつ、新たなことに挑戦していきたい。 盤を通じて、今まで出会わなかったような人たちに出会うことができること、このような広がりや人の和が生まれることがとても嬉しい。

久田貴久さん
家業(鉢や食器を製作)を受け継ぐなかで、思考錯誤を繰り返し、材料、工程、方法、形を追求していくなか、盤との出会いがありました。焼き物といっても、つくるものが違うと職業が違うほどの違いがあるのですが、盤メンバーとの活動のなかで、一人では考えつかないことが、皆んなの知恵により新たな発見があったり、又方向性が変わっていくことなど…それが魅力です。目標は世界。国際展示会に出展したいと考えています。というのも、よそいきの雰囲気を纏った盤ですが、日常づかいをして頂くこと、そして諸外国の方々にも広くご使用頂くなかで、盤の魅力についてお伝えしたり、お話を伺いたいと考えています。

八木孝幸さん
つくり手の想いが使い手の心に届くように作陶をしています。
「器を丁寧に扱ってくれる人に、盤を使っていただきたい。」
「丁寧に扱いたくなるような、盤をつくっていきたい。」
つくり手と使い手がお互いを思いやり、大切にできるような関係性を
築いていきたいです。家業は窯業でしたが、食器を作ってはこなかったので、盤プロジェクトに参加することで新たな多くの学びがあります。これからは日々進化していく盤についてお話をさせて頂いたり、実際に盤に料理を盛りつけて頂くことで、より美味しく味わってもらえるのかを 使い手の方々に見せて頂いたり、お聞きしたりする時間を大切にしていきたい。

Archives
pagetop